つれづれなるままに~じゃないけどかたりたい

映画やドラマについての思いを語ります。伊藤健太郎くん多めです。

るろうに剣心 最終章~the Final~

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出典:映画「るろうに剣心 最終章」公式Twitter

  

緊急事態宣言中にも関わらず公開された

映画「るろうに剣心~the Final~」

 

緊急事態宣言に入る直前に

封切されていたけれど、

そのときは観にいけず。

やっと観に行けた。

 

 

でもすでに公開から

1ヶ月以上経っているので、

上映回数は午前中1回のみ。

座席は1席空けての配置。

 

満席。

 

久しぶりに前から2列目で観た。

 

やっぱり観にくい。

下から見上げるのはどうも集中できない。

まだ中央だからマシだったとは思うけれど、

次からは前列しか空いていないときは、

諦めよう。

 

せっかくの映画館なのに、

なんだかもったいない。

 

*****ネタばれあります*****

内容はやっぱりるろうにと思える

見事な殺陣シーンの数々に

目を奪われた。

 

ちょっと特撮っぽいというところが

目にはついたけれど、

それでもこれだけの殺陣を見せるのは

役者の身体能力に依るところが大きい。

 

それにしても役者たちの見目麗しいこと。

 

主演の佐藤健、敵役の新田真剣佑

当然のところとしても、

江口洋介伊勢谷友介といった

妙齢の役者たちの

年齢を重ねた魅力もまたたまらない。

 

映画のスケールに映える役者は一味違う。

 

物語の軸は、

剣心の妻である巴の復讐を遂げようとする

義弟縁と剣心の死闘。

 

剣心と巴の物語は、

次の~the Beginning~で

深く語られるため、

こちらの作品では欠片だけが語られる。

 

「私がお前に与えたいのは、痛みではない。

 苦しみだ。」

出典:映画「るろうに剣心~the Final~」

  

縁はその言葉通り、剣心本人を狙う前に、

剣心の周りにいる人たちを傷つける。

 

幕府と志士たちの戦いも終わり、

平和に暮らす人々の穏やかな日常を

無常に破壊していく。

 

剣心を人斬り抜刀斎として、

他人の命には興味がない非常な人間と

捉えているのであれば、

この仕打ちは何も意味をなさない。

 

縁は剣心が他人を慈しむ人の心を持ち、

周りの人たちを守ろうとする人間

だということを理解していた。

 

だから剣心を狙う前に、

市井の人々を攻撃した。

でもそんな私欲に巻き込まれた人たちは

たまったもんじゃない。

 

理不尽すぎる。

 

そして縁自身もこの復讐の仕方が

巴が喜ぶものではないことはわかっている。

それでもそうしないと

自分自身が納得できなかった。

 

巴が亡くなってから、

復讐を果たすことだけが

縁の生きる理由となっていたから。

与えられ得るかぎりの苦しみを

剣心に与えたかった。

 

そして剣心への恨みは、

巴を守り切れなかった

自分への怒りでもあった。

 

そして最も剣心を苦しめる方法。

それは剣心が愛する女性の命を奪うこと。

でもそれだけはできなかった。

 

薫と巴が重なってみえた。

 

薫を守ることによって、

縁は巴を守り切れなかった自分を

少しだけ許せたのかもしれない。

 

薫によって巴の想いは縁に届けられる。

 

きっと縁は巴の剣心への想いはわかっていた。

それでも剣心を恨まずにはいられなかった。

 

剣心が巴の許嫁を斬りさえしなければ、

巴も縁もただ普通の

幸せな暮らしを送ることができたのだから。

 

いかなる理由があろうとも、

暴力には哀しみが付き纏う。

 

剣心はその覚悟を持って、

人斬りの道を歩んだが、

その哀しみが自分以外のものをも巻き込む。

 

そのことにもっと早く気づいていれば、

違う生き方を選んだのかもしれない。

 

そうなるとこの作品は成り立たないけれど。

 

最終章~the Final~と名打つだけあって、

キャストが豪華。

 

過去作品のキャラクタも出てくる出てくる。

 

土屋太鳳ちゃんが

初めて気になったのはこの作品。

 

あれからもう何年も経っているのに、

そのまんまの姿。

かわいい。そしてかっこいい。

 

神木隆之介くんもかっこよかった。

 

どの役者も経験と年齢を重ねて、

さらにいい顔になっている。

年を重ねることは悪いことじゃない。

 

この間朝ドラのイケメンリレーを見た

アナウンサーさんが

“目が潤う”と表現したけれど、

まさに目が潤いました。