つれづれなるままに~じゃないけどかたりたい

映画やドラマについての思いを語ります。伊藤健太郎くん多めです。

冬薔薇~阪本順治監督アフタートーク~

映画「冬薔薇」

観れば観るほどいろんな想いがよぎり、

感じ方も変わっていく作品です。

 

京都出町座で、阪本順治監督の

アフタートークが開催されるとのことで

参加してきました。

 

メモを取っていたわけでもなく、

ニュアンスだらけなので、

レポというより、感想文です。

 

京阪出町柳駅から

徒歩5分ほどの場所にある

ミニシアター出町座。

商店街の中にあって昭和の雰囲気。

入口にアフタートークの案内も。

もちろん満員御礼です。

1階は本屋さんとカフェになっていて、

ここもレトロな感じ。

近所にあったら、

きっと通っていたと思う。

 

映画を観た後、

阪本監督のお話だったのですが、

会場はシアターではなく

1階上のお部屋に移動。

 

少し狭めの階段で上がっていき、

その階段の壁にも本がびっしりあって、

なんかたまらん雰囲気です。

 

会場は会議室っぽく

パイプ系の椅子が並べられて・・・

監督が座るだろう椅子との

距離を想像すると

近っ!

 

部屋に入ってきた監督は

いつものごとくイケオジでした。

 

原田芳雄さんの形見の

アルマーニのジャケットを

お召しになっていて、

さらにイケオジ度増し増し。

 

そしてダジャレのおまけつき。

参加者を見て

”婦人会”とのお言葉も。

 

出町座の方の進行で

トークは進められていきましたが、

またこの方の話がおもしろい。

 

コロナ禍ということもあり、

事前に質問も募集していたのに、

その方の質問攻めだけで30分経過。

 

本当に映画が好きなんだなぁ

という聞き方で

それに答える監督の返し方も

また素敵で、

こういうのもおもしろいなと。

 

そして気になっていた

ラストシーンの涙について。

 

監督いはく

「見えたなら流しているだろうし、

 見えなかったらそのとおり」

 

正解は観る人の内側にある

ということですね。

 

私には涙は見えませんでした。

 

淳には涙を流しては欲しくないし、

いろいろな経験を積みながら

自らの足で歩んでいる未来で

あってほしい。

 

円盤が発売されて、

一時停止したら

涙が見えてしまうかもしれないけど、

それはそれで。。。

見えないことにする。

 

美崎とのラストシーンの捉え方も

観る人次第。

 

冬薔薇〜1薔薇〜でつれづれた

私の感じ方は突拍子ないのかと

思っていたけれど、

それもありだというような

撮り方をしたんだと

お話されていました。

 

そして最後に心に残った言葉。

 

「俳優という字は

 ”人に非ず、人を憂う”

 と書く。」

 

人というものに囚われず、

それでいて人を気遣う存在だと。

 

この言葉を聞いて

彼は何を想ったのかと

想像してしまいました。

監督はポカンとした顔をしていたと

おっしゃっていましたが。

彼はじっくりゆっくり

噛み締めたのではないかな。

 

最期にマスクを外しての撮影会を。

あっという間の1時間でした。

 

そして会も終わり、

1階に降りるとそこに監督のお姿が。

パンフレットにサインを

いただいてしまいました。

他の方々はサインをいただくときに

気になっていたことを質問して

答えていただいたと!

 

そんなことは全く思いつかず。。。

コロナの世間話をしてしまった。。

 

私が聞きたかったこと。

「最後の振り返るシーンで

 パンフレットは違うサングラスなのに、

 本編は美崎のサングラスの方を

 採用したのは

 どういう意図ですか?」

 

作品の受け取り方は

受け手次第と聞いたばかりだけれど、

わざわざ変えたという

監督の想いも

やっぱり知りたいのです。

 

どこかの舞台挨拶で

回答されていたら教えてください。