つれづれなるままに~じゃないけどかたりたい

映画やドラマについての思いを語ります。伊藤健太郎くん多めです。

トランジット~俺じゃダメの逆バージョン~

「先生好きになってもいいですか」の

藤岡くんの名言、

“俺じゃダメ?”の逆バージョン。

「トランジットガールズ」の

直くんが言われてました。

 f:id:konohaz:20210516190346j:plain

*****ネタばれあります*****

「私、直くんのことが好き。

    直くんのことばっかり考えて、

    直くんのことばっかり目で追ってる。

    私じゃだめ?」

引用:ドラマ「トランジットガールズ」

  

小百合の親友で

いつも一緒に受験勉強をしている

未來からの言葉です。

 

直と小百合の仲の良さに嫉妬もするし、

直と小百合の気持ちを

事前に確認もするし、

ザ☆女子の未來ちゃん。

 

でも憎めないんです。

 

直のことだけをずっと見つめてる。

だから直の小百合への気持ちも

気づいてる。

 

“私じゃダメ?”

って言葉を使うのは

他に好きな人がいること

わかっているから。

 

でもそんな未来を直は即答で

「ありがとう。

    でも…ごめん」

引用:「トランジットガールズ」

って言っちゃうんだよね。

 

藤岡くんだって、

”返事はすぐじゃなくていい”って

言ってたじゃん。

自分だって、小百合に告白したとき

”返事はすぐじゃなくていい”って

言ったじゃん。

 

少しぐらい考えてあげても…。

 

直の気持ちは決まってるから、

変に期待を持たせてもっていう

優しさの一種なんだろうけど。

 

当の小百合にまで、

“直に未來はもったいない”

って言われてたけど、

本当にもったいないよ。

 

だって未來は直のこと

容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能な

外側だけをみているわけじゃない。

(直ってどう考えてもモテるよね)

  

未來はそんなスーパーマンなはずの

直の弱いところにもちゃんと気づいてた。

 

直に告白された小百合。

でも直とは生まれたときから一緒で、

男としては見れない。

ずっとこのまま家族のような関係でいたい。

 

直はその関係を壊すかもしれない

リスクを冒してまでも

小百合に想いを伝えた。

 

直の覚悟。

 

どうしていいかわからない小百合に

未來はこう言うのです。

 

「小百合は直くんの優しさに

 甘え過ぎだと思う。

 直くんはスーパーマン

 かもしれないけど、

  スーパーマンだって

 傷つくことあると思う。」

引用:ドラマ「トランジットガールズ」

  

未來は自分の気持ちより、

直の想いを大切にしてた。

直を傷つけたくないんだよね。

 

直に甘えすぎてる小百合に、

直も傷つくんだってことを

ちゃんとわかってほしかった。

 

うん、小百合は直に甘えすぎだわ。

 

逃げちゃダメだよ。

直が真剣に想いを伝えたんだから、

きちんと答えは返さないと。

 

直は未來が真剣に気持ちを伝える姿に

勇気をもらったんだと思う。

 

そして小百合に想いを伝えてダメだった。

恋が終わったんだよ。

 

直、未來にしとこ。

 

未來は勇気をくれた子なんだから。

ちゃんと直のことわかってくれてる。

 

最初は形からかもしれないけど、

一緒にいるうちに好きになるって。

そういう恋の形もよくあるものよ。

 

もちろん小百合ちゃんも

大好きなんだけどね。

でもここまで双子モードが

強かったら厳しいわ。

 

家族に近い存在として、

直のことを大切に思っていれば

思っているほど、

その感情を覆すのは難しい。

 

“ダメ?”

って聞く子たちは、

ダメだと言われる覚悟もしてるけど、

“ダメじゃない”

って言ってくれる

僅かな可能性にも賭けている。

 

その勇気が報われてほしいな。

 

W伊藤は映画「十二単衣を着た悪魔」の

令和の世で結ばれるから大丈夫。

 

トランジット~頭モシャモシャほっぺたムニは鉄板~

映画「十二単衣を着た悪魔」の

Blue-ray & DVD発売の浮かれ気分は

まだまだ続いております。

 

そして、W伊藤といえば、

語りたくなるのは

「トランジットガールズ」の直。

 

直のスーパーマンっぷりと、

刹那系男子っぷりは

もう魅力的すぎて。

 f:id:konohaz:20210514233839j:plain

******ネタばれあります*****

幼なじみの小百合を

好きな気持ちが溢れているのに、

なかなか気持ちを伝えられないのが

直です。

 

直の物語も全編好きだし、

有名な名シーンもありますが、

実はこのシーンが好き。

 

「好きでもない奴と

 付き合うって…どうなの?」

引用:ドラマ「トランジットガールズ」

  

父親の再婚によって、

新しいお母さんとお姉ちゃんと

暮らすことになった小百合。

 

どうにも家の居心地が悪い。

 

家族と一緒にいる時間がしんどくて、

ついつい告白してくれた男の子と

付き合い始めちゃったらしい。

 

本音は

”そんな奴じゃなくて俺と付き合え”

って言いたいのに、

そんなことが言える直じゃないよね。

 

でも小百合が

無理しているのもわかっているから、

止めるのは自分しかいないとも思ってる。

 

一人歩いている小百合の頭の上に

手を乗せて呼び止めて言った言葉が

冒頭の言葉です。

 

自然に頭に手を乗せられる関係って

なんだか微笑ましい。

しかもモシャモシャしてるし。

そのあとはほっぺたつねるし。

さらに痛いくらいに腕を掴んで

振り向かせて言うし。

 

付き合うのをやめろって

言うわけでもなく、

あくまでも小百合の意見を聞く

感じの言い方がまた優しい。

 

でも遠慮のない関係だけに、

小百合は反発しちゃうけど。

 

「誰が好きじゃないって言った?」

「じゃあ、どこが好きなんだよ。」

「なんでそんなこと

 言わなきゃなんないの。」

「好きじゃないから言えないんだろ。」

引用:ドラマ「トランジットガールズ」

  

この掛け合いの間合いがまたいいのです。

信頼し合ってる関係だからできる

痴話げんか。

 

そして、図星を突かれた小百合は

逃げるしかなくて…

 

その場から立ち去ろうとする

小百合の腕をぐいとつかんで

もう一度無理やり

振りむかせるところは、

”男”ですよね。

 

双子の姉弟みたいに育ってきたのに、

こんな立て続けに

突然”男”見せられたらヤバイです。

 

そこにこのダメ押しです。

 

「小百合らしくねぇよ。

 俺、話だったらなんだって聞くしさ」

「なにそれ?」

「家隣同士なんだし…だから…

    なんかあったら俺に話せ」

引用:ドラマ「トランジットガールズ」

  

えっと…こんなできた幼なじみいます?

 

無理してることに気付いてくれて、

ちゃんと自分のことを理解してくれて、

そっと寄り添ってくれる人…

 

それで文武両道でイケメンなんですよ。

将来は小児科医ですよ。

 

こんな理想の男はいませんって。

 

でもあまりに近すぎて、

”男”には見られないんだよね。

 

グイっと腕を掴まれたら、

普通は意識するだろうに。

 

本当に双子モードなんだね。

 

長い人生の中で考えてみたら、

恋愛関係より、家族愛の方が

深い関係だと思う。

 

何があっても

離れるという選択肢はなくて、

なんだかんだと繋がっている関係。

 

でも直が小百合に求めているのは

それとは違う。

 

小百合のオンリーワンになりたいんだ。

 

どんなときでも小百合の隣にいるのは

自分だけでありたい。

 

今まで隣にいるのは自分だけだった。

 

でも油断しているとその場所を

“誰かに奪われるかもしれない”

ということに気付いた直です。

 

少しずつ変わり始めた二人の関係を

物語るこのシーンが好きです。

 

そして、

”好きでもない相手とつきあうのはやめた”

とスタスタ歩いていく小百合の後姿に

ちょっと目をそらして鼻をすする

直の仕草がまた良いのです。

 

さらにそのまま何もなかったかのように

たわいもない会話をする二人の空気感は

この二人じゃないと醸し出せないなと。

 

これがまだドラマの本題に

入ってきてさえいないシーンだなんて。

 

恐るべし「トランジットガールズ」

 

覚女~やらねぇだせー奴よりやるだせー奴~

こないだ語った

グッドモーニング・コール

のいっちゃんの言葉

”俺も好きになったら告白する派だな”

を、誰かも言っていたなとモヤモヤ。

 

答えわかりました。

 

ドラマ『覚悟はいいかそこの女子』でも

いっちゃんが言ってました。 

f:id:konohaz:20210514001435j:plain

出典:映画&ドラマ「覚悟はいいかそこの女子」公式Twitter

 *****ネタばれあります*****

「言わないより言ったほうがいい

    って思ってるし。

 強がりとかじゃなくって、マジで」

引用:ドラマ「覚悟はいいかそこの女子」

 

まさか同じ”いっちゃん”が

言ってたなんて。

 

同じ”いっちゃん”でも

一星ではなくて惟智也だけど。

 

それにしてもやっぱり律はかわいいです。

 

映画版の主役は斗和ですが、

ドラマ版の主役は律だと思っています。

 

最終話が律回のようにみえて、

実はゲスト回のすべてで

律の恋が描かれています。

 

全話律回。

 

キラキラ女子の小雨ちゃんが

大好きなのに、

なかなか告白する勇気が出ない律くん。

 

小雨ちゃんがアメリカに帰ってしまうと

聞いても、まだダメ。

 

「わかんないんだよ、俺。

    そもそも告白ってさ、

    何きっかけでどんなタイミングで

    すればいいんだよ。

 

    それが相手にとって

    最悪のタイミングかもしれないしさ。

    なんで今とかって思われちゃうかも

    しれないじゃん。」

引用:ドラマ「覚悟はいいかそこの女子」

  

口をとがらせながら早口で主張する

律はかわいいです。

律にはかわいいという修飾子しか

思いつかない。

 

そしてその気持ちはわかる。

 

考えれば考えるほど

告白ってできないかも。

 

特に律みたいな

データ重視の頭脳派タイプは

考え過ぎちゃうんだろうね。

 

でも小雨と一緒にいたい一心で

手がボロボロになるまで

ギターの練習をしたり、

人前で演奏する勇気があるんだから、

あともう一息。

 

そんな律の背中を押したのが冒頭の

惟智也の言葉だったのです。

 

今まで親友たちにも話してなかった、

自分の失恋話をしてまで励ますって

本当にいい友だち。

 

この4人組大好きです。

 

気持ちいいぐらいに

同じ台詞をハモルし。

 

いいチームだなって。

 

そして小雨との別れの時、

律は心を決めます。

 

「俺、やっぱやらねえだせー奴より、

 やるだせー奴になる。」

引用:ドラマ「覚悟はいいかそこの女子」 

 

律の一星化成功。

この言葉もすごくいい言葉だと思う。

 

どっちにしても“ダサい”って

言ってしまうところが律らしい。

 

斗和は

「やらない奴よりやる奴の方が

 全然カッケーってことだな」

引用:ドラマ「覚悟はいいかそこの女子」

って言ってたけれど。

 

斗和は”かっこいい”が基準の男子ですからね。

 

斗和も惟智也も律も

同じ意味のことを言っているのに、

それぞれに個性があって、

これもまたおもしろい。

 

きちんと想いを伝えた律は

全然ダサくなくて、

めちゃくちゃかっこよかったけどね。

 

きっと小雨ちゃんはキュンとしたし、

惚れたよね。

 

律の想いを聞くまでは

友だち以上にすらなれていなかったから、

律の告白はかなりのステップアップになったはず。

 

SKYPEとかLINEで連絡を取り続けて、

小雨ちゃんと同じ大学に留学する

律の姿が見えた。

 

律も表情で語る人。

 

ゴミ捨て場のシーンの顔が好きです。

”ありがとう”と”ごめん”だけなのに、

もうすべてを物語ってしまう。

 

そして2話で

そのことを親友くんたちに話す律の目に

こんな表情できる若手俳優はいない

って思い知らされます。

 

それでいて名言も多い。

 

律はまだまだ語りがいがあります。

 

十二単衣~母としての弘徽殿女御~

映画「十二単衣を着た悪魔」の

Blu-ray&DVDの発売が

とうとう決まりましたね。

 

待ちに待った作品の円盤化なので、

浮かれております。

そして母の日の季節ということで、

稀代のゴッドマザー弘徽殿女御の言葉を。 

f:id:konohaz:20210511233103j:plain

出典:映画「十二単衣を着た悪魔」公式Twitter

 

*****ネタばれあります***** 

「春宮も並みの子ではない。

 二倍、三倍の努力をすれば

 光にも藤壺の子にも

 勝つことができる。」

引用:映画「十二単衣を着た悪魔」

  

名言だらけの女御様なのに、

なぜこの言葉なのか。

 

頭脳明晰で完璧な分析力、

対応力を持つ弘徽殿女御なのに、

唯一息子春宮のことにだけは、

フィルターがかかってしまう。

 

女御様も母なのだと感じるのです。

 

そして自信に満ちた表情で語る女御様と

対照的な雷の哀し気な表情が

また心に刺さります。

 

雷は女御様と自分の母親を

重ねてしまったんだろうなと。

 

就職活動に苦戦する自分を

励まし続けてくれた母。

絶対に雷を否定しない。

できのいい弟と比べることもしない。

 

でもその期待と優しさが重い。

 

雷は知っているのです。

 

人には

生まれ持って与えられたものがある。

努力だけではどうにもならないことが

あるということを。

 

まぁ、雷ちゃんは

途中でひねくれてしまったので、

努力もそこまでしていないけれど。

 

春宮は天皇になるため、

母を喜ばせようと必死の努力をしている。

でも光の君には遠く及ばない。

 

その事実を受け入れることが

できないのが母としての弘徽殿女御。

 

母の期待に応えたいが、

それが叶わない春宮の哀しみが

雷には痛いほどわかってしまう。

  

母は子のことを想い、

子は母を想っているのに。

哀しいですね。

  

そして弘徽殿女御は

自分の身分と引き換えに

春宮を天皇にすることに成功する。

 

必死に止める春宮を

こんな言葉で振り切って。

 

「あなたは優しすぎます。

 弱すぎます」

引用:映画「十二単衣を着た悪魔」

  

この言葉はキツイよ。

優しい息子って最高ですよ。

春宮は弱くないし。

 

自分を犠牲にしてでも

我が子を守りたい親心はわかるけれど。

 

即位する春宮の感情を失った顔と、

嬉し涙をこぼす女御様がまた対照的で。

 

我が子を天皇にまで押し上げた

女御様はこう語ります。

 

「皆、私を誰からも愛されない

 不幸な女と思うだろう。

 だが私は欲しいものは

 自分から掴みにいった。

 守りたいものは自分で守った。

 私の生き方は私が決める。」

引用:映画「十二単衣を着た悪魔」

  

大好きな言葉です。

私もこうありたいと思う。

 

でも女御様は自らの生き方を貫いて

幸せだと思うけれど、

春宮はどうなんだろうと。

 

春宮は自分の生き方を

自分で決めれてはいない。

 

もし自分で決断できたならば、

きっと自分が天皇になるよりも、

母を皇后として国の母にしたかったはず。

 

しばしば心理学者アドラーの言葉を

見かけるのですが、

親子間の『課題の分離』が

女御様にはできなかったんだなと。

 

“光にも藤壺の子にも勝つことができる”

と言っている時点で、

すでに代理戦争になっている気がするし。

 

女御様は政治家としては完璧で、

全てを手に入れた人だけれど、

母としては普通の母親なんだなと。

 

ちょっと親近感です。

でも子育てについては反面教師かな。

 

わが子とはいえ、

自分の人生ではないですもの。

子どもは親の所有物じゃない。

人生はその人だけのものです。

 

大好きな弘徽殿女御様だけど、

春宮との関係については、

春宮の味方になってしまいます。

 

と、円盤発売の知らせに

浮かれ過ぎていたので、

ちょっと真面目に語ってみました。

 

次はキュンキュンワードにしよう。

 

LUNA〜なにもの〜

突然のLUNAです。

アシガールの名シーンを振り返っていると

LUNAの満月の美しさが見たくなりました。

 

8Kのための映像だから

本当に情景の撮り方が綺麗なんですよね。

 

*****ネタばれあります*****

 「君と出会わなかったら

 僕はなにものにもなってなかった」

引用:IMAGICA/ROBOT「LUNA」

  “映像と物語の融合”

という言葉を体現しています。

 

物語の要所要所に現れる

月や星空の美しさに

人の儚さを感じます。

 

そしてその幻想的な風景を壊さない

俊介と梨紗の透き通るような透明感。

 

切ない出会いだったけれど、

その出会いを後悔することなく、

未来へと繋げた俊介の言葉です。

 

普通の高校3年生で、

卒業したらどうするの?と聞かれたら

“大学へ行く”

って答えるのが俊介。

 

大学を卒業した後のことなんて

まだ想像もしてない。

 

将来のことを何も考えていないように

思えるけど、

高校生で将来の夢が

具体的に決まっていないなんて

当たり前のこと。

 

天体観測が大好きで、

よく学校の屋上から

空を眺めていた俊介だけれど、

それが仕事になるなんて思ってもいない。

 

仕事は生きていくための現実

好きなものはただの趣味

 

仕事と好きなものは別のものって

大抵の人はそう考える。

 

俊介は

“なにものにもなってなかった”

って言うけど、

もし彼女と出会わないまま

普通の会社員になっていても

それは大切な“なにもの”だと思うのです。

 

生きるって大変なことですから。

 

でも俊介にとっての“なにもの”は

彼女の分まで夢を叶えて生きる

ということなんだろうなと。

 

それ以外のものは俊介にとっては

無意味だった。

 

きっと俊介は月を誰よりも

綺麗に撮ることのできる人間になりたかった。

 

月は彼女自身であり、

彼女との幸せな時間をくれた

奇跡の存在だから。

 

『現代版かぐや姫

夢か現かわからない世界。

 

月、星空の美しさがさらにそう思わせる。

その幻想的な雰囲気に飲み込まれる。

 

でも俊介はその中に飲み込まれることなく、

彼女の存在を信じた。

 

一つの出会いが人生を変えることがある。

彼女の人生は

儚いものだったかもしれないけれど、

俊介の中で生き続ける。

 f:id:konohaz:20210509182252j:plain

グッモニ~優しさと強さは一対~

さまざまな人生を演じてきている

健太郎くんですが、

やっぱりどうしても外せないのが

グッドモーニング・コール」の一星。

 

f:id:konohaz:20210507235124j:plain

出典:「グッドモーニング・コール」公式Twitter

 

通称”いっちゃん”ですが、

ひらがなは文に埋もれてしまうのと、

私が呼びたいので”一星”呼びで。

 

主要キャラとは少し離れていて、

初登場も4話。

それなのに凄まじい破壊力があるのが

一星です。

 

12話以降はぐっと出演シーンも増え、

前半の伊藤健太郎が好演したから、

シーンが増えたのではないかと

思ってしまうほど。

 

いつもは刹那系男子に分類される

一星ですが、今日は男気溢れる言葉を。

 

*****ネタばれあります*****

 「俺も好きになったら告白する派だな。

 ちゃんと行動して後悔するより、

 なんもしないで後悔する方が

 ずっと残るからな。」

引用:「グッドモーニング・コール

 

告白大魔王の阿部ちゃんへの言葉です。

 

好きになった女子には手あたり次第に

告白してしまう阿部ちゃん。

誰にでも告白する阿部ちゃんに、

もうちょっと慎重になった方がいいねって

菜緒はアドバイスするけど、

一星は阿部ちゃんに同意しているみたい。

 

実際に阿部ちゃんは手あたり次第過ぎて、

本気度は感じられない。

その告白を受け入れてしまったら、

女子としては自分の値打ちが

下がってしまいそうな勢いだから、

菜緒が正しいとは思いますが。

 

でもこれが一星の考え方なんだろうな。

別に告白の話だけじゃなくて、

他のことにも当てはまる。

 

ラーメンの修行に出たいって思いも

この考えが一星の軸にはあるからだと思う。

 

でも自分の恋については別。

 

”好きになったら告白する派”だけど、

それよりも大切なのは相手のこと。

 

自分の気持ちが

相手の重荷になるくらいなら、

そっとしまい込む人。

 

優しいね。

 

優しさって強さがないと保てない。

 

優しさと強さは一対。

 

一星は強いから

こんなに優しくなれるんだなって思います。

 

でもそれをストレートに表には

出さないところも一星らしい。

 

それを象徴するのがこの言葉かなと。

 

「うちはバレンタインだろうが、

 水着の季節だろうが、

 賄い抜くのは禁止だから。

 店の方針。

 ちょっとくらい丸くたって、

 美味しそうにメシ食う女子の方が

 俺が好きだから。」

引用:「グッドモーニング・コール

  

上原と釣り合う女の子になりたくて

ダイエットをしている菜緒への言葉。

 

まずは体のことを大切にしろって

言いたいんだよね。

 

女心なんてまったくわかりそうにない

一星なのに…この言葉はやばい。

 

ぶっきらぼうにみえるけど、

実はバレンタインには段ボール一杯の

チョコをゲットするモテ男。

秘かに恋愛経験値高め?

 

そしてさらに追い打ちが…。

 

一星の言葉を守り、

ちゃんと賄いを食べた菜緒。

 

でもやっぱり綺麗になりたいのも

本心なのです。

 

家までジョギングで帰ろうとする菜緒ちゃん。

”着替え忘れてるぞ”ってからかう一星。

 

必死に言い訳する菜緒ちゃんをみつめる

一星の顔がたまらなく好きです。

 

恋に一所懸命がんばる菜緒が

かわいくてたまらないっていう感じ。

  

「ちょっと待ってて。

 いいから、待ってろって。

 

 よし、走るぞ。

 コンビニまで行くから

 ついでに付き合うよ。ジョギング。」

引用:「グッドモーニング・コール

  

そういってさっと上着を羽織って、

走り出す一星がかっこよすぎて。

 

なにせ”よーいどん”ですもの。

 

菜緒が気を遣わないように

守ってあげている。

 

菜緒は大切な妹のような存在なんだろうな。

いつから恋心に変わったんだろう。

 

こんな仲のいい兄妹みたいな関係で

いつまでもいられたら、

一星もきっと楽だったろうに。

 

十二単衣~自分を好きでいるという強さ~

このあいだ大河くんを語ったときに、

自己肯定感が低いという話を

したのですが、そこに関しては

映画「十二単衣を着た悪魔」の

伊藤雷も負けてはいません。

 

というか、

健太郎くんの演じる人たちって、

自己肯定感低い子多いですよね。

映画「のぼる小寺さん」の近藤くんもそうだし、

映画/ドラマ「覚悟はいいかそこの女子」

の律くんにもその気配が。

 

でもみんな低いままでは終わっては

いなくてどんどん変化していくところが

また魅力なんですよね。

 

f:id:konohaz:20210506224727j:plain

出典:映画「十二単衣を着た悪魔」公式Twitter

 

*****ネタばれあります*****

伊藤雷はまさにその象徴。

現代ではできのいい弟と自分とを

比べてはひがんでしまうダメ青年。

その彼が源氏物語の世界にタイムトリップし、

稀代の陰陽師として活躍することにより

自分の居場所を見つけていきます。

 

でも源氏の世界でいくら称賛されても、

それは現代から持って来た薬や

未来を描くあらすじ本のためであり、

自分の本当の力ではないと感じている雷。

 

いくら周りが彼を認めても、

自分自身が自分を認めてあげることができない。

 

それを象徴するのがこの言葉です。

 

「生まれ変わってもまた人間になりたい。

 他人をねたんだりひがんだりしない。

 今よりちゃんとした

 少しは人の役に立つ人間に」

引用:映画「十二単衣を着た悪魔」

  

もう一度やり直したいんだなぁって。

 

運命の相手倫子ちゃんとの

幸せな時間の真っただ中なのに、

こう思ってしまう雷。

悩みの深さを感じてしまいます。

 

それを聞いた倫子はこの言葉を返します。

 

「恨み言を言っても何も変わりませぬ。

 同じ生きるなら、私は

 …自分を好きでいとうございます。」

引用:映画「十二単衣を着た悪魔」

  

強い。

 

倫子の生まれ持った容姿は醜い。

源氏の世界では、

“女性は男性に好まれるのが一番の幸せ”という考え方。

醜いというだけで、

さげすまされてきたはずなのに。

 

その中でこう言い切れる倫子は

本当に強いと思う。

 

それだけ辛い思いをしてきたのだろうね。

 

人は辛い思いをした分だけ

強くなれるってことなのかしら。

強がりではなくて、本当に強くなれる?

 

雷も“倫子は強いね”と。

その言葉に倫子は泣いてしまいます。

 

「倫子は雷鳴様に出会ってから

 弱くなりました。」

引用:映画「十二単衣を着た悪魔」

  

これはどういう意味なんだろう。

 

一人で生きていたときでも

自分を好きでいたいという信念を

貫いてきた倫子。

自分を愛してくれる雷鳴に出会って、

さらに強くなれそうなのに。

 

自分以外にも自分を認めてくれる人が

いれば最強のはず。

 

でも弱くなったって思うんだよね。

 

それは雷鳴を失うのが怖いからかな。

 

自分を好きでいたいという気持ちに

偽りはないけれど、

容姿が醜いということは事実。

それ以外のところでも、

突然雷鳴に嫌われるかもしれない。

 

自分が自分らしくいつづけることより

雷鳴に愛される自分でいたいと願う

気持ちに弱さを感じてしまったのかしら。

 

私は弱くなったという倫子も

また強いと思うし、

この言葉の深意は

きっとまだ理解しきれていない。

 

でも雷にはきちんと伝わっている。

 

「倫子は弱くなったんじゃない。

 幸せになったんだよ。」

引用:映画「十二単衣を着た悪魔」

  

このバックハグは最強。

雷にさえ伝わっていればいいか。

 

そして倫子の旅立ちの時、

この言葉を雷に遺します。

 

「倫子を好きでいてくださった分、

 ご自分を好きになってください。」

引用:映画「十二単衣を着た悪魔」

  

雷は倫子の弱さを理解していた。

倫子は雷が自分を認められない苦しみを

理解していた。

 

こんなにお互いをわかりあい、

思いやれる二人なんて他にはいない。

 

チェリーの調べに乗った

二人の幸せな時間を

冷凍保存してしまいたい。

 

そして円盤になって返ってきてください。