つれづれなるままに~じゃないけどかたりたい

映画やドラマについての思いを語ります。伊藤健太郎くん多めです。

トランジット~頭モシャモシャほっぺたムニは鉄板~

映画「十二単衣を着た悪魔」の

Blue-ray & DVD発売の浮かれ気分は

まだまだ続いております。

 

そして、W伊藤といえば、

語りたくなるのは

「トランジットガールズ」の直。

 

直のスーパーマンっぷりと、

刹那系男子っぷりは

もう魅力的すぎて。

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******ネタばれあります*****

幼なじみの小百合を

好きな気持ちが溢れているのに、

なかなか気持ちを伝えられないのが

直です。

 

直の物語も全編好きだし、

有名な名シーンもありますが、

実はこのシーンが好き。

 

「好きでもない奴と

 付き合うって…どうなの?」

引用:ドラマ「トランジットガールズ」

  

父親の再婚によって、

新しいお母さんとお姉ちゃんと

暮らすことになった小百合。

 

どうにも家の居心地が悪い。

 

家族と一緒にいる時間がしんどくて、

ついつい告白してくれた男の子と

付き合い始めちゃったらしい。

 

本音は

”そんな奴じゃなくて俺と付き合え”

って言いたいのに、

そんなことが言える直じゃないよね。

 

でも小百合が

無理しているのもわかっているから、

止めるのは自分しかいないとも思ってる。

 

一人歩いている小百合の頭の上に

手を乗せて呼び止めて言った言葉が

冒頭の言葉です。

 

自然に頭に手を乗せられる関係って

なんだか微笑ましい。

しかもモシャモシャしてるし。

そのあとはほっぺたつねるし。

さらに痛いくらいに腕を掴んで

振り向かせて言うし。

 

付き合うのをやめろって

言うわけでもなく、

あくまでも小百合の意見を聞く

感じの言い方がまた優しい。

 

でも遠慮のない関係だけに、

小百合は反発しちゃうけど。

 

「誰が好きじゃないって言った?」

「じゃあ、どこが好きなんだよ。」

「なんでそんなこと

 言わなきゃなんないの。」

「好きじゃないから言えないんだろ。」

引用:ドラマ「トランジットガールズ」

  

この掛け合いの間合いがまたいいのです。

信頼し合ってる関係だからできる

痴話げんか。

 

そして、図星を突かれた小百合は

逃げるしかなくて…

 

その場から立ち去ろうとする

小百合の腕をぐいとつかんで

もう一度無理やり

振りむかせるところは、

”男”ですよね。

 

双子の姉弟みたいに育ってきたのに、

こんな立て続けに

突然”男”見せられたらヤバイです。

 

そこにこのダメ押しです。

 

「小百合らしくねぇよ。

 俺、話だったらなんだって聞くしさ」

「なにそれ?」

「家隣同士なんだし…だから…

    なんかあったら俺に話せ」

引用:ドラマ「トランジットガールズ」

  

えっと…こんなできた幼なじみいます?

 

無理してることに気付いてくれて、

ちゃんと自分のことを理解してくれて、

そっと寄り添ってくれる人…

 

それで文武両道でイケメンなんですよ。

将来は小児科医ですよ。

 

こんな理想の男はいませんって。

 

でもあまりに近すぎて、

”男”には見られないんだよね。

 

グイっと腕を掴まれたら、

普通は意識するだろうに。

 

本当に双子モードなんだね。

 

長い人生の中で考えてみたら、

恋愛関係より、家族愛の方が

深い関係だと思う。

 

何があっても

離れるという選択肢はなくて、

なんだかんだと繋がっている関係。

 

でも直が小百合に求めているのは

それとは違う。

 

小百合のオンリーワンになりたいんだ。

 

どんなときでも小百合の隣にいるのは

自分だけでありたい。

 

今まで隣にいるのは自分だけだった。

 

でも油断しているとその場所を

“誰かに奪われるかもしれない”

ということに気付いた直です。

 

少しずつ変わり始めた二人の関係を

物語るこのシーンが好きです。

 

そして、

”好きでもない相手とつきあうのはやめた”

とスタスタ歩いていく小百合の後姿に

ちょっと目をそらして鼻をすする

直の仕草がまた良いのです。

 

さらにそのまま何もなかったかのように

たわいもない会話をする二人の空気感は

この二人じゃないと醸し出せないなと。

 

これがまだドラマの本題に

入ってきてさえいないシーンだなんて。

 

恐るべし「トランジットガールズ」